ソルスティス® 噴射剤(パーソナルケア)

環境性やパッケージの自由度などの特徴を持つソルスティス噴射剤(HFO-1234ze(E))は、手軽さや機能性から消費者のニーズが高いエアゾールスプレー式のパーソナルケア製品の差別化をお手伝いします。

ソルスティス噴射剤はHFC-134a、HFC-152a、DME、ブタン、イソブタンやプロパンなどの従来噴射剤と混合使用も可能です。また、低級アルコール、ケトン類、ハロゲン化溶剤や炭化水素類などの一般的な溶剤との相溶性に優れるため、幅広い配合に適しています。また、一般的に用いられるプラスチック、エラストマーや金属と良好な適合性を有しています。GWP(地球温暖化係数)が1未満と非常に低く、オゾン層破壊に影響しない不燃性(UN class 2.2)の噴射剤です。

主な特徴:

  • スムーズ&効率的に移行
  • 速乾性
  • パッケージ:幅広いデザイン・材料の容器に対応
  • 安定したスプレー性能

ソルスティス噴射剤(一般・産業用途)は こちらをご覧ください。

  • 物性・特性
  • 機能・特徴
  • 安全性
  • 環境への配慮
  • 各種資料
分類 ハイドロフルオロオレフィン(HFO)
形状 純流体
化学名 トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン
化学表記 CHF=CHCF3
INCI 名 / 化粧品成分表示名称 Tetrafluoropropene / テトラフルオロプロペン
分子量 114 g/mol
蒸気圧
@ 21.1°C (70°F)
@ 37.8°C (100°F)
@ 54.4°C (130°F)
3.4 bar g (49.5 psig)
6.2 bar g (89.9 psig)
10.1 bar g (147 psig)
沸点 -19.0°C (-2.2°F)
Kb(カウリブタノール)値 12.5
GWP(地球温暖化係数) <1
ODP(オゾン破壊係数) ~0
VOC(揮発性有機化合物) 対象外(米環境保護庁および米カリフォルニア州大気資源局による分類)
蒸気燃焼範囲(大気中Vol.%)
計測21 °C(70°F)
なし
燃焼性 不燃性(ASTM E-681、EU A11、UN class 2.2)
特定不活性(日本高圧ガス保安法)
作業環境暴露濃度(WEEL) 800 ppm
REACH / TSCAインベントリ 登録済

スムーズ&効率的に移行

  • 既存設備を使用可能:既存の保管設備や充填設備を若干の調整のみで継続使用可能
  • 可燃性ガス用対策を要する炭化水素系噴射剤と異なり、ソルスティス噴射剤は、不燃性(国内では特定不活性ガス)と非常に低いGWPを併せ持つ、現在唯一の噴射剤です

速乾性

  • 素早く蒸発:微小の液滴を噴射することで速い乾きを実現

パッケージ:幅広いデザイン・材料の容器に対応
プラスチック(PETなど)容器にも充填できる唯一の液状噴射剤

  • 現行法規制で輸送制限を受けない不燃性の処方開発
  • 蒸気圧がU.S. DOT(米国運輸省)プラスチック製エアゾール容器基準内の製品開発
  • PETエアゾール缶に適合:40℃環境にて12ヶ月以上経過後も容器に劣化を認めない
  • 非常に低い損失率:PET容器の拡散速度は、CO2の29分の1

安定したスプレー性能

  • 中度の圧力(3.9 bar @ 21°C):スプレーのムラを最小限に抑えた均一で一定のスプレー性能、ヘアケア/フェイスケア用途に最適
  • 高い液密度(1.17 g/cc @ 21°C):粘性の高い処方でより優れた溶解性を実現、無機物を含む処方に適している

ソルスティス噴射剤は、ハネウェルが開発したハイドロフルオロオレフィン(HFO)技術から生まれた低GWP噴射剤です。
UN class 2.2(非引火性非毒性高圧ガス)に分類される不燃性が特徴(国内高圧ガス保安法では特定不活性に分類)で、毒性についても広範な毒性試験の結果非常に低い毒性であることが示されました。

GWP(地球温暖化係数)が高いHFC(代替フロン)の段階的削減を定めたモントリオール議定書キガリ改定に従い、各国ではあらゆる用途の低GWP化を目指し法規制の厳格化が進んでいます。GWPが1未満と非常に低い(CO2のGWPは1)ソルスティス噴射剤は、HFC-152aなどのHFCを代替することで環境負荷の低減に貢献します。ソルスティス噴射剤は、欧州F-gas規制が定めるエアゾール用途のHFC規制(GWP150以上のHFC使用禁止)や、国内フロン排出抑制法の規制(専ら噴射剤のみを充塡した噴霧器、不燃性を要する用途のものを除きGWP10以上のHFC使用禁止)を満たしています。また、大気中の光化学反応性が僅少であるため地上レベルでの光化学スモッグ発生の原因とならないことが確認されています。VOC(揮発性有機化合物)についても、米環境保護庁および米カリフォルニア州大気資源局の評価によりVOC対象外に分類されています。

動物実験について
ソルスティス噴射剤およびソルスティスエンハンスの化粧品・日用品用途の開発に際し、ハネウェルは法規制や労務安全評価等の理由により求められる場合、もしくは代替試験法がない場合を除き、原則動物実験を行わず、可能な限り in silico および in vitro法を適用しています。詳しくは、動物実験の適合性に関する表明をご覧ください。

各種資料
動物実験の適合性に関する表明 Downloadダウンロード
ソルスティス エンハンス処方例 – 泡洗顔フォーム/ボディソープ Downloadダウンロード
ソルスティス噴射剤&エンハンス処方例 – ドライシャンプー Downloadダウンロード
ソルスティス エンハンス処方例 – 冷却化粧下地スプレー Downloadダウンロード
ソルスティス エンハンス処方例 – クラッキング冷却ジェル Downloadダウンロード
ソルスティス噴射剤 顧客事例 – オムツかぶれ&創傷軟膏スプレー化[米国] Downloadダウンロード
その他処方例(英語) Downloadリンク
[ビデオ]ソルスティス噴射剤&エンハンス パーソナルケア用途 Downloadビデオを見る
SDS – ソルスティス エンハンス(HFO-1233zd(E)) Downloadダウンロード
SDS – ソルスティス噴射剤(HFO-1234ze(E)) Downloadダウンロード